東方我楽多叢誌(とうほうがらくたそうし)は、世界有数の「同人」たちがあふれる東方Projectについて発信するメディアです。原作者であるZUNさんをはじめとした、作家たち、作品たち、そしてそれらをとりまく文化の姿そのものを取り上げ、世界に向けて誇らしく発信することで、東方Projectのみならず「同人文化」そのものをさらに刺激する媒体を目指し、創刊いたします。

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インタビュー
2022/05/18

アーケードに“シューティングゲーム”を残したい――東方が繫ぐ夢。『東方電幻景』exA-Arcadia代表 エリック氏、株式会社エイコー 平川氏インタビュー

『東方電幻景』exA-Arcadia代表 エリック氏、株式会社エイコー 平川氏インタビュー

『東方電幻景』公式サイトより引用

 東方のシューティングが、アーケードで出る。

 昨年の10月に突如発表された『 東方電幻景』は、ユーザーに驚きを持って迎えられた。東方公認二次創作シューティングゲームが、アーケードで遊べる。東方が好きで、ゲームセンターでシューティングを遊んでいたファンにとっては、夢のような話ではないだろうか。

 このタイトルは、Steamでリリースされている東方二次創作ゲーム『東方幕華祭 春雪篇』を、アミューズメント用プラットフォーム(いわゆる、アーケード基板)の提供と開発を行っている「 exA-Arcadiaエクサ・アルカディア」がアーケード向けに移植を行ったものだ。この情報を聞いて「なんだ、ただの移植なのか」「新作じゃないのか」と、少しがっかりしてしまった人もいたかもしれない。

 この記事は、その認識を払拭するために存在するインタビューだ。

 そもそもexA-Arcadiaは、世界的なゲーム大会「EVO」で入賞する実力を持っている実業家、“ShowTime”ことエリック・チャン氏が、『video games back to the arcadeアーケードビデオゲームの再興』を果たすために作られたプラットフォームだ。その基板ゆめは、従量課金制を廃してゲームセンター側に負担を減らし、かつて多く存在した「4:3ブラウン管画面出力」にも対応しているという、名前の通り”exA百京倍”≒無限の可能性を持ったArcadia幻想郷だ。exA-Arcadiaというチームが「東方をアーケードに持ち込む」という言葉の意味を、理解していないはずがない。

 そんな『東方電幻景』の移植開発を主導するエリック・チャン氏と、本タイトルの販売店として協力している株式会社エイコーの平川氏に、本タイトルが生まれた経緯や、『東方』によってつながる、彼らの夢について語っていただいた。

※こちらのインタビューと写真は、2021年10月24日の第八回博麗神社秋季例大祭会場にて取材したものです。

写真右側がexA-Arcadia 代表 エリック氏、左側が株式会社エイコー 平川氏。

文・聞き手:西河紅葉
写真:紡

アーケード筐体で動く東方シューティング

――『東方電幻景』がexA-Arcadiaさんによってアーケード移植されるまでの経緯を教えていただけますか?

exA-Arcadia 代表 エリック氏:
 「exA-Arcadia」というアーケードシステム基板は、主にシューティングゲーム(以下、STG)を得意としています。主な移植タイトルで言えば、株式会社ケイブさんの『怒首領蜂最大往生 EXAレーベル』や、今開発中の『赤い刀 EXAレーベル』などがありますね。

 そんなexA-Arcadiaの強みを幅広いユーザーに伝えるためには、すでにたくさんのファンがおられる「東方Project」の二次創作STGを取り扱うのも、ありなんじゃないかと思ったんです。

――エリックさん自身は「東方Project」はご存知だったのですか?

エリック氏:
 そうですね! 『東方妖々夢』はリリース当時に遊んでいました。PC-98の“旧作”も遊んだことがありますよ。友だちに日本人がいて、彼が同人ゲーム好きだったんです。彼から色々勧められて教えられて、日本の同人ゲームを遊んでいましたね。

――そもそも、「exA-Arcadia」というプラットフォームそのものの出自や思想が、ちょっと特殊で“同人的”だなあと感じています。ラインナップも本当にバラエティに富んでいると言うか。

エリック氏:
 exA-Arcadiaでは、個人で作られたものでも、上場企業で作られたものでも、良いゲームであれば分け隔てなく取り扱っていきたいと思っていますよ。

――『東方電幻景』も正に、中国の同人サークルで作られた東方の二次創作ゲームが、exA-Arcadiaさんによってアーケード筐体に移植されるという、大変夢のある話ですよね。このお話は、サークルさんとexA-Arcadiaさん、どちらが発端だったのでしょう?

エリック氏:
 弊社から、中国のサークル「 東方幕華祭制作組(Touhou FDF)」さんにお声がけさせていただきました。Steamでリリースされている『 東方幕華祭 春雪篇』を、リファインを行わせてもらい、アーケードへ移植したいという形でお願いをしました。

 僕自身がこのタイトルを遊んで、非常に面白いと感じたので、ぜひ移植したいと声をかけたんです。

――『東方幕華祭 春雪篇』は、弾幕の美しさや、グラフィックの美麗さが目を引く作品ですよね。キャラクターイラストがLive2Dで動いたりするのも特徴的です。

エリック氏:
 はい。原作へのリスペクト部分もさることながら、グラフィック・音楽・システムそれぞれがよく作り込まれているタイトルだと思います。このタイトルをベースにして、もっとブラッシュアップしてアーケードに移植したらより面白くなるんじゃないか、と思ったんですね。

 中国ではコンシューマ(家庭機)よりもPCゲームの文化が発達していますが、それと同時にゲームセンターの文化も活発でした。中国ではSNKさんの格闘ゲームが大人気ですが、それと同時にケイブさんのSTGも人気だったりして。だから、この話をTouhou FDFさんに持ちかけたときも、すぐに理解してもらえて、喜んでいただけましたね。筐体の写真をお送りしたら「わかりました、ぜひお願いします!」と、大変話が早く進みました(笑)

――私も先程、実機で動いているものを見させていただきました。アーケード筐体で東方の二次創作STGが動いているのは、すごくアツくなるものがあります。

エリック氏:
 おそらくですが、東方Projectのゲームが「縦画面」で表示されているのは初めてじゃないのかなと思っています。画面の横、右側に情報表示がなく、完全な縦画面でフルスクリーンで表示しています。これは、アーケードにしか出来ないことです。

東方だと右側に表示される残機などの情報表示が、上下部分に表示されている。正にアーケードシューティングの画面だ。エリック氏曰く「ここの表示は今後もっとリッチになります」とのこと。 ※画面は2021年10月時のもの

――アーケードシューティングならではの画面の大きさ、迫力が感じられますね。
 この『東方電幻景』には、株式会社エイコーさんも関わっていて、この例大祭の展示ブースもエイコーさんによるものです。エイコーさんといえば、アミューズメント業界では主にプライズ(ゲームセンターの景品)の取り扱いがメインかと思いますが、なぜ今回このような形で『東方電幻景』に関わることになったのでしょうか?

株式会社エイコー 平川氏:
 弊社は『 怒首領蜂最大往生 EXAレーベル』のときに、販売店としてexA-Arcadiaさんに協力をさせていただきました。

平川氏:
 実は、私個人とエリックさんとは、前から交流があったんです。その中でエリックさんから「新しいアーケードプラットフォームを立ち上げるので、タイトルの販売代理店を捜している」というお話をいただいたんですね。それ以降、弊社が販売代理店として協力しております。
『東方電幻景』も、エリックさんから「うち、東方Projectやるよ」と聞いて、それはすごい!と、似たような流れで関わらせていただくことになりました。

 弊社と「東方Project」といいますと、少し前となりますが「 東方Project×サンリオキャラクターズ」というコラボレーション商品の展開を実施させていただきました。

「東方Project×サンリオキャラクターズ」公式サイトより引用

――「東方Project×サンリオキャラクターズ」は、発表当時から大変話題になりましたね!

平川氏:
 そんな中でエリックさんから『東方電幻景』のお話をいただいて、これはぜひやりたいと。そこから、一緒に例大祭さんにブースを出展しようという話がまとまりました。 

 

「アーケードにシューティングゲームを残したい」

――企業においても「東方Project」がさまざまな場所でつながりを生んでいるわけですね。開発状況はどの程度まで進行しているのでしょうか?

エリック氏:
 システムの部分から、じっくり作っていますので、リリースはもう少し先までお待ちいただきたいです。

 STGはやはり操作感が大事だと思っています。特に液晶筐体では、画面と入力の遅延は死活問題です。今回『東方幕華祭 春雪篇』を『東方電幻景』として移植を進めていく際に、発生していた入力遅延を半分以下にまで減らしています。かなり画面レスポンスは早いですよ、ほぼブラウン管と言っていいくらいです。

――アーケード移植にあたって、最適化が行われているのですね。

エリック氏:
 先程「縦画面」の話をしましたが、exA-Arcadiaは「横画面」にも対応しているので、一般的な4:3画面の筐体でもこのタイトルを動かすことが出来ます。一般的なゲームセンターに在る筐体は横画面のものが多いので、その対応も欠かしていません。

 それと、exA-Arcadiaシステム基板は、液晶だけでなくブラウン管にも対応しているんです。ブラウン管で“東方のゲーム”が動いているのを見ると、ちょっと感動しますよ。とてもキレイで。

――それはぜひとも見てみたいですね……!

平川氏:
 機会があればぜひブラウン管筐体でも皆さんに遊んでいただきたいですね。

エリック氏:
 ほかにも、移植にあたりグラフィックのレンダリングが変わって、精彩な描画になっています。PC版を遊んだ方には、ぜひ見比べてほしいですね。

 音楽も実は全て新しくなっていて、新曲の東方アレンジをヨナオケイシさんに描き下ろしてもらったんですよ。SEも新しくなっています。

※ヨナオケイシ:フリーランス・ゲーム音楽家。代表作は『あすか120%』『Dies irae』『神咒神威神楽』『相州戦神館學園』『マッドストーカー』など。Nintendo Switch版『東方幻想麻雀』には、「パンデモニックプラネット」のアレンジで参加している。

――これはもう『東方電幻景』という新しいタイトルといってもいいくらいですね。

エリック氏:
 「決定版」の様なイメージですね。『東方幕華祭 春雪篇』がベースにはなっていますが、ゲームとして大きなリファインを入れています。もともとのゲームがじゅうぶん面白いので、それをさらにもっと面白くしたい、と考えました。

――すでにSteamで『東方幕華祭 春雪篇』を遊んでいる人にとっても、また違う体験の新しいゲームとして楽しめるものとなっているわけですね。それは朗報です。

エリック氏:
 もともと遊んでいた方も、今回はじめて触る方も、どちらにも幅広く遊んでほしいなと思っています。

――ちなみにこれは余談ですが、エリックさん自身が一番遊んでいたSTGって、なんでしたか?

エリック氏:
 1983年くらいから遊んでいるので……ここから長い話になってもいいですか?(笑)

『 テラクレスタ』には結構ハマったんですよ。合体アクションが子供心に響いて。あとは『 R-TYPE』も好きでした、横シューが好きだったんですよね。縦シューは『 怒首領蜂』からハマっていったのかな? 弾幕ゲーの元祖ですよね。ケイブさん以外だと、『 ガンネイル』とか『 サンダードラゴン2』とか……弊社のスタッフは NMK作品が好きですね。えーと、あとは……

平川氏:
 話が止まらないね(笑)

――エリックさんの大きな愛が感じられました(笑)
このタイトルが発表になったとき、exA-Arcadiaやエリックさんのことを知らない方は「東方二次創作ゲームをアーケード化だなんて、大丈夫なの?」と訝しんだかも、と思ったんですね。このインタビューで、ただの移植だけにとどまらないこだわりの追求と、このSTGにかける愛を知ってもらえれば、みなさん安心するんじゃないかなと思っています。

エリック氏:
 ぼく含めて、弊社のスタッフはSTG、詳しいですよ(笑) 大好きです。

『アカとブルー』というSTGタイトルをリメイクさせていただいたとき、それまでアーケードでは8年間、一本もSTGの新作が出ていなかった。今のゲーム業界でSTG、それもアーケードで新作を出してマネタイズをするのは本当に難しいんです。

 それでも、僕はアーケードにSTGを残したいとずっと思っていましたし、それは今でも思っています。弊社は、エイコーさんとともに、がんばっていきますよ。

平川氏:
 『東方電幻景』の開発にはもう少しお時間をいただきますが、ぜひお待ちいただければと思います。ご期待ください。

――STGの老舗であるケイブさんからも「東方の新規二次創作STGの開発をしている」というニュースが有りました。『東方Project』を通して、令和の時代のシューティングが新たな領域に入っていく未来が訪れると良いなと思います。本日はありがとうございました。

 

 

最新ロケテストが5月19日から秋葉原Heyにて開催!

アーケードに“シューティングゲーム”を残したい――東方が繫ぐ夢。『東方電幻景』exA-Arcadia代表 エリック氏、株式会社エイコー 平川氏インタビュー おわり

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